データ活用例-流通版-地域密着型店舗の面的展開と販売促進戦略「ドミナントの形成」

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流通版 第3回「地域密着型店舗の面的展開と販売促進戦略」
3−1.ドミナントの形成

 南千住検討店は三ノ輪駅と南千住駅に近く、前面道路に昭和通りがあり、平日の12時間交通量は48,100台という立地です。周辺にあるB店、D店、J店は、強力な競合店があるわけではなく、また「1−2.エリアポートフォリオによる店舗のスクラップ&ビルド」で分析したように”スター”や”金のなる木”に分類される優良店舗で、売上も好調です。

ただし、近くに秋葉原があり、商業集積と大型化による広域からの集客力では対抗のしようがありません。にもかかわらず、B店、D店、J店が好調だったのは、小規模商圏内で地域密着戦略を推進し、地元購買率を高めたからです。

南千住検討店も同様に地域密着型の戦略を基本として、B店、D店、J店とともに台東区北部〜荒川区南部を中心としたドミナントを形成し、秋葉原との競合を避けた独自のサービスと販売促進を展開することを目標とします。

【南千住検討店の立地(広域)】


【南千住検討店の立地(詳細)】


なお、ドミナント戦略とは特定の地域における集中的な出店のことで、その地域での認知度や経営効率の向上を狙う戦略です。セブンイレブンジャパンのドミナント戦略が有名ですが、一般的にドミナントの効果としては以下のようなことがあげられます。

 ● 出店地域での認知度が高くなる。
 ● 競合の出店に対するけん制となる。
 ● 広告、宣伝の効果が高くなる。
 ● 特定内の店舗への配送をまとめて行えるため、配送効率が高い。
 ● 配送距離が短くてすみ、配送時間を短縮できる。
 ● SV(スーパーバイザー)の移動距離が短くてすむから、その分経営指導に時間を長くとれる。


台東区北部〜荒川区南部という地域に対し、B店、D店、J店と南千住検討店の基本商圏を「店舗から自動車で10分の到達圏域」と設定して、店舗に近い顧客への充実したサービスを進めることで地元ファンを増やし、地元購買率の向上によって売上を拡大していきます。

【B店、D店、J店と南千住検討店の基本商圏の連結】

※台東区北部〜荒川区南部に対するドミナントエリアの形成


流通版 第3回「地域密着型店舗の面的展開と販売促進戦略」

→地域密着型店舗の面的展開と販売促進戦略「需要構造の把握」

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